標高1,500〜1,800メートルに位置するサパ(ラオカイ省)は、以前から国内外の旅行者に人気の観光地です。年間を通じて涼しい気候だけでなく、雄大な自然景観、多民族の豊かな文化、そしてこの町にある数々のロマンチックな名所によって、多くの人を魅了しています。
サパは20世紀初頭にフランス人によって発見され、避暑地として開発されました。現在では、北部ベトナムを代表する観光地の一つとなっています。では、サパの有名な観光スポットをいくつかご紹介します。
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Contents
ファンシーパン山 – インドシナ半島の屋根
ファンシーパン山(標高3,143m)は、ベトナム、ラオス、カンボジアを含むインドシナ半島で最も高い山です。ホアン・リエン・ソン山脈に属し、サパ中心部から南西に約9kmに位置しています。冒険好きな人にとって、ファンシーパンは理想的な目的地です。
以前は登頂に2〜3日かかる本格的な登山が必要でしたが、現在は最新の三線式ロープウェイにより、わず20分足らずで山頂に到着できます。
訪問におすすめの季節:
- 春:ツツジの花が山一面に咲き誇る。特に2~4月がオススメ
- 夏:空気が清涼で過ごしやすい
- 秋:山から黄金色の棚田が一望できる
- 冬:霧氷に覆われた幻想的な風景が楽しめる
ムオンホア渓谷
サパ中心部から南東へ約10km、ハウタオ村にあるこの渓谷は、サパ随一のロマンチックな景観で知られています。赤ザオ族、ザイ族、黒モン族などの少数民族が暮らし、多彩な民族文化が広がる地域です。
最大の見どころは、数百個の奇妙な模様が刻まれた古代の石群(バイ・ダー・コー)で、数千年前のものと考えられています。さらに、長さ15km以上のムオンホア川が村々を流れ、渓谷全体に優美さを添えています。
カットカット村
サパ中心部からわずか2kmほどの場所にある観光村。サン・サ・ホー村に属し、主に黒モン族が暮らしています。観光地化が進んでも、伝統的な茅葺き木造家屋や曲がりくねった石畳の道、伝統工芸(織物、藍染め、銀細工)など、古き良き風景が残されています。
有名なカットカット滝と、棚田や森に囲まれた風光明媚な景色も魅力です。
サパ石造教会(古教会)
サパ中心部に位置し、1895年にフランス人によって建設されたゴシック様式の石造教会です。尖塔、石壁、広い敷地(6,000㎡以上)などが特徴。
宗教施設としてだけでなく、毎週土曜の夜に行われる「愛の市(チョー・ティン)」など、文化活動の場にもなっています。
ターヴァン村
中心部から約10km離れたこの村には、ザイ族、モン族、赤ザオ族が暮らしています。「ターヴァン」はモン語で「大きな弧」を意味し、村がムオンホア渓谷の斜面沿いに弧を描くように広がっていることから名づけられました。
ターヴァンでは、のどかで穏やかなスローライフを体験できます。高床式住居、田んぼで遊ぶ子どもたち、犬や鶏の鳴き声が響く自然豊かな風景が広がります。
ハムロン山
石造教会のすぐ裏手に位置するハムロン山(標高約1,800m)は、サパで最も景観の美しいスポットのひとつ。山の形が「龍の口」に似ていることからこの名が付きました。
ここは「ハムロン花園」「石林(タックラム)」、そして「ハムロン山頂」の三つのエリアで構成されるエコ観光地として整備されています。山頂からはサパの町並み、ムオンホア渓谷、ファンシーパン山を一望できます。
ラオチャイ村
サパ中心部から約7kmの場所にある黒モン族の村。トレッキングや自然探索を楽しみたい人にとって理想的な目的地です。
棚田が空に続く階段のように広がり、特に稲の収穫期(9〜10月)は写真撮影に絶好の時期です。村内の小道を歩くと、自然と一体になった静かな時間を過ごせます。
銀の滝(タック・バック)
サパ中心部から西へ約12kmの位置にあるラオカイ省屈指の美しい滝。高さ200m以上から水が勢いよく落ち、山岳地帯ならではの迫力ある光景が広がります。
滝の麓まで徒歩で行くことができ、涼しい水しぶきと清涼な空気を楽しめます。近くには森林警備隊の駐在所や、野生動物の保護・研究センターもあり、自然環境について学ぶこともできます。
天空の門(コン・チョイ)
標高2,000m以上にあるこの場所は、ベトナムの「四大峠」の一つ「オー・クイ・ホー峠」の最高地点にあたります。
ここからは、連なるホアン・リエン・ソン山脈、遠くに見える銀の滝、雲に包まれたファンシーパン山を一望できます。
サパの魅力は雄大な自然だけでなく、素朴な人々、多彩な文化、そして年間を通じて快適な気候にもあります。冒険好きな方も、静かな癒しを求める方も、サパはきっと特別な時間を提供してくれることでしょう。